Mac mini G4 に SATA HDD を接続する

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目次

[編集] はじめに

尻尾付き Mac mini G4

初代 Mac mini (Mac mini G4) には、パラレル ATA (PATA) 接続の 2.5 インチ HDD しか内蔵できません。

最近売られている HDD は、そのほとんどがシリアル ATA (SATA) 接続のものに切り替わっているため、G4 mini に内蔵できる HDD の選択肢は非常に狭いものになっています。

私は自宅のデスクトップ機として、初代 Mac mini を愛用しているのですが、内蔵 HDD の遅さ・容量の小ささにフラストレーションを感じていました。

今回、Mac mini 用の 2.5←→3.5 インチ PATA 変換基板を自作し、併せて市販の PATA/SATA 変換アダプタを本体内蔵とすることで、おおよそ満足のいくかたちで 3.5 インチ SATA HDD を接続することができましたので、以下にその詳細を書きます。

[編集] 試作初号

試作初号に SATA 変換アダプタを接続した状態

手元に 2.5 インチ PATA HDD を 3.5 インチ PATA に変換して利用するための基板がありましたので、まずはこれをベースに Mac mini 用の 2.5 インチ PATA ←→ 3.5 インチ PATA 変換基板を試作することにしました。

  1. まず、2.5 インチ PATA のピンソケット(メス)を外し、ピンヘッダ(オス、2mm ピッチ、2x22)に置き換えます。
  2. オスメスが逆になりますので、ピン間の接続はストレートではなく、反転させる必要があります。ここでは基板上のパターンをカットしたのち、UEW(ウレタン被膜銅線)で配線しなおしました。(40本 80 箇所の半田付け作業になります。)
  3. ATA 規格のピンアサインによると 20 pin が Key となりますので、20 pin を物理的に切除しておきます。(ただし、Mac mini G4 ではコスト削減のためか、本体ドーターボード側コネクタの 20 pin は塞がれていません。逆差ししないように注意が必要です。)

この基板に ATA100 ケーブルを繋ぎ、3.5 インチ PATA HDD (MASTER) と CD-R ドライブ (SLAVE) を接続して正常に動作することを確認しました。 (SLAVE 側のデバイスを接続する場合、本体内蔵の薄型 CD-ROM ドライブは外しておく必要があります。また、電源は別系統で用意する必要があります。)

[編集] SATA 変換アダプタの内蔵試験

開腹したまま使っても良いのですが、mini 本来のコンパクトさが犠牲になってしまいますので、SATA 変換アダプタを内蔵させることにします。

2.5 インチ PATA の 41, 42 pin からは +5V が供給され、43, 44 pin には GND が出ていますので、SATA 変換アダプタ程度の小デバイスならば、これらを使って駆動させることが可能です。 システムトークス社の SATA-TR150TW を使って実験してみたところ、正常に動作しました。

この状態で一ヶ月ほど使い込みましたが、なんら問題は発生しませんでした。

(ちなみに、SATA-TR150TW のモード切替スイッチは HOST 側に設定します。また、本製品に MASTER/SLAVE の切り替えスイッチはありませんが、HDD は MASTER として認識されますので、本体内蔵の薄型 CD-ROM ドライブは CS(自動的に SLAVE 接続になる)のまま手を加える必要はありません。)

[編集] 試作二号

試作二号

試作初号は UEW で直接配線していることもあり、耐久性が心配でしたので、試作二号では基板から自作することにしました。

片面基板で作成したので、ピンヘッダは L 型を使っています。

SATA 変換アダプタの電源は基板上より供給(PH コネクタで接続)しています。また、落下してこないよう、CD-ROM ドライブの裏側に両面テープで固定しています。

[編集] 部品リスト

  • 銅張積層板(カット基板) 紙フェノール 片面 1.6mm 厚
  • ピンヘッダ
    • 2mm ピッチ/L型 2x22
    • 2.54mm ピッチ/L型 2x20
  • PH コネクタ
    • ハウジング PHR-2 (2mm ピッチ、2 ピン)
    • コンタクト BPH-002T-P0.5S
  • AWG#24 (赤・黒)

[編集] 製作メモ

  • 2mm ピッチのピンヘッダを刺す穴の径は 0.8mm。
  • 2.54mm ピッチのピンヘッダを刺す穴の径は 1mm。
  • PH コネクタを圧着するダイス幅は 1.4mm。

[編集] SATA ケーブルの引き出しかた

SATA ケーブルを外部に引き出すため、背面を一部切削する
カバーを上手くかぶせたら出来上がり

本体内部から SATA ケーブルを外部に引き出すため、背面を一部切削する必要があります。

私の場合には、シリアルATA延長ケーブルとして販売されている SAT-3003EX を使いました。 これは一般的な SATA ケーブルよりも幅が狭く出来ており、必要最小限の切削で外部に引き出すことができます。

ケーブルは本体内部を上手く引き回して、背面右側のシールド板の隙間から外に出すようにします。 白い樹脂板はそれほど厚みもなく、柔らかい素材で出来ているので、カッターで軽く切れ込みを入れるだけで削れます。

ケーブルは案外堅くホールドされますが、気になる方はタイラップのようなもので裏側を固定し、脱落防止をおこなうと良いでしょう。

[編集] その他機材

その他使用した機材は以下のとおり。

  • SATA-TR150TW
    • シリアルATA ⇔ UltraATA / ATAPI 相互・変換アダプタ
    • システムトークス直販にて2,780円(税込)。
  • SAT-3003EX
    • シリアルATA延長ケーブル
    • Sofmap.com にて780円(税込)。
  • SATA-HD35DC
    • ハードディスクケース
    • システムトークス直販にて4,980円(税込)。
  • AC-HWHDD
    • SATA-HD35DC、HD50DC、DC35H、SATA-HDxxxDシリーズ用ACアダプタ
    • システムトークス直販にて2,992円(税込)。
  • ST31000333AS
    • Seagate Barracuda 7200.11 1TB SATA HDD
    • Sofmap.com にて11,790円(税込)。

(価格は2008年10月時点)

[編集] ベンチマーク結果

xbench 1.3 にて計測した結果を以下に挙げます。

Results	46.12	
	System Info		
		Xbench Version		1.3
		System Version		10.5.5 (9F33)
		Physical RAM		1024 MB
		Model		PowerMac10,1
		Processor		PowerPC G4 @ 1.42 GHz
			L1 Cache		32K (instruction), 32K (data)
			L2 Cache		512K @ 1.42 GHz
			Bus Frequency		167 MHz
		Video Card		ATY,RV280
		Drive Type		ST31000333AS ST31000333AS
	CPU Test	67.25	
		GCD Loop	117.20	6.18 Mops/sec
		Floating Point Basic	40.29	957.38 Mflop/sec
		AltiVec Basic	153.73	6.13 Gflop/sec
		vecLib FFT	84.45	2.79 Gflop/sec
		Floating Point Library	44.14	7.69 Mops/sec
	Thread Test	51.59	
		Computation	61.33	1.24 Mops/sec, 4 threads
		Lock Contention	44.53	1.92 Mlocks/sec, 4 threads
	Memory Test	36.99	
		System	34.85	
			Allocate	183.37	673.40 Kalloc/sec
			Fill	36.68	1783.59 MB/sec
			Copy	18.74	387.08 MB/sec
		Stream	39.39	
			Copy	42.96	887.29 MB/sec [altivec]
			Scale	43.89	906.80 MB/sec [altivec]
			Add	37.46	798.00 MB/sec [altivec]
			Triad	34.75	743.31 MB/sec [altivec]
	Quartz Graphics Test	66.63	
		Line	46.70	3.11 Klines/sec [50% alpha]
		Rectangle	61.75	18.44 Krects/sec [50% alpha]
		Circle	56.02	4.57 Kcircles/sec [50% alpha]
		Bezier	72.71	1.83 Kbeziers/sec [50% alpha]
		Text	171.65	10.74 Kchars/sec
	OpenGL Graphics Test	68.56	
		Spinning Squares	68.56	86.97 frames/sec
	User Interface Test	22.56	
		Elements	22.56	103.55 refresh/sec
	Disk Test	60.38	
		Sequential	132.96	
			Uncached Write	147.21	90.38 MB/sec [4K blocks]
			Uncached Write	130.83	74.03 MB/sec [256K blocks]
			Uncached Read	100.60	29.44 MB/sec [4K blocks]
			Uncached Read	175.21	88.06 MB/sec [256K blocks]
		Random	39.06	
			Uncached Write	12.18	1.29 MB/sec [4K blocks]
			Uncached Write	214.75	68.75 MB/sec [256K blocks]
			Uncached Read	107.26	0.76 MB/sec [4K blocks]
			Uncached Read	158.25	29.37 MB/sec [256K blocks]

FireWire 400 の帯域以上の性能が出ています。

[編集] 基板配布

お問い合わせください。

手元の部品在庫が尽きましたので終了とさせて頂きます。沢山のお引き合い有り難うございました。--たちゃな 2010年1月1日 (金) 22:36 (JST)

[編集] コメント

Comment: 

  • どうも私以外に欲しい方がいまのところいないようですので、2号の同型品をお願いします。またメールさせていただきます。 --121.102.69.178 2009年2月21日 (土) 19:44 (JST)
  • お返事が遅れました。すぐに欲しいということであれば、試作二号と同型品をお送りできますが、フルスクラッチのため製作に数日を要します。この場合、費用は送料込みで2500円ほどを御負担願います。また、きちんとした基板 (ガラスエポキシ両面,金メッキ,ROHS準拠品) をご所望でしたら、基板屋さんへ発注することもできます。この場合、費用は掛かった経費を頭割りして請求致しますが、他にも欲しいというかたがいらっしゃって、5個程度以上さばけるようならば、スケールメリットが出るので2500円以下で提供できると思います。詳細に関しては当方のメールアドレス tatyana at miko dot org にご連絡ください。 --たちゃな 2009年2月6日 (金) 20:30 (JST)
  • 変換基盤を譲っていただきたいのですが、どこから問い合わせたらいいのでしょう? --121.102.69.178 2009年1月30日 (金) 23:42 (JST)

[編集] リンク