Beginning OS X 10.5/アプリ導入編

出典: Beginning OS X

Beginning OS X 10.5 > アプリ導入編

目次

[編集] ユーティリティ

[編集] lv

日本語の扱えるページャとして lv - a Powerful Multilingual File Viewer / Grep がある。

lv は UTF-8 のドキュメントにも対応しているので、jless よりも便利に使える。

$ sudo port install lv

サーチコマンドの挙動の違いに関して

lv はサーチコマンドの挙動が less と異なる (一旦検索したあとのスラッシュ「/」空打ちが、検索の継続を意味しない) ので、混乱することがある。less での検索操作に慣れきってしまっているなら、

$ sudo port install lv +lesslikeslash

を試されたい。

文字化けに関して

lv は U+10000 以上の文字には対応していないらしく、たとえば「𠀋 (U+2000B、D840+DC0B のサロゲートペア)」の字などは文字化けしてしまう。 また、バッファに納まりきらないほど長い行では、バッファの境界で文字が化けてしまう。

このあたりの問題を看過できない場合には、less + nkf という方法もある。

[編集] FDclone

FDclone はファイル&ディレクトリ管理ツール。

$ sudo port install FDclone

安全のためヒストリファイルを外部から不可視にする。

$ touch ~/.fd_history
$ chmod 600 ~/.fd_history

設定ファイルとしては以下のようなものを用いるとよい。

[~/.fd2rc]
LANGUAGE="utf8"
INPUTKCODE="utf8"
FNAMEKCODE="utf8-mac"
DEFKCODE="utf8"
PTYINKCODE="utf8"
PTYOUTKCODE="utf8"
# MESSAGELANG="en"
UNICODEBUFFER=1
TMPUMASK=077
SORTTYPE=1
DISPLAYMODE=3
SORTTREE=1
ADJTTY=1
alias less=lv

7 行目 MESSAGELANG="en" の行頭にあるコメントを外せば、FDclone の表示メッセージを英語表記にできる。

[編集] テキスト処理

[編集] nkf

日本語テキストのエンコード変換用に nkf Network Kanji Filter を導入する。

$ sudo port install nkf

Perl モジュールとして p5-nkf も用意されている。

[編集] 印刷

[編集] ghostscript-fonts-hiragino

ghostscript-fonts-hiragino を導入する。これは ghostscript 上でヒラギノフォントを扱うための port。ghostscript への依存関係を有しており、日本語 PostScript の処理環境を簡単に整えることができる仕掛けになっている。

$ sudo port install ghostscript-fonts-hiragino

各ヒラギノフォントはデフォルトでモリサワの基本5書体へのマッピングもおこなわれる。モリサワのフォントを所有しているという場合には、インストール時に +no_alias を指定することでマッピングを解除することも可能。

gs 8.5x 系列の各種制約に関して

MacPorts に限ったことではないが、gs 8.5x〜8.64 の pdfwrite デバイスは和文の縦書きには対応していない。漢字の非埋め込み制御にも対応していない。これらの制約に関しては、各自運用で回避されたい。(たとえば縦書き pTeX は dvipdfmx を使えば問題なく PDF 化がおこなえる。また、人から貰った縦書き PostScript ファイルはアウトライン化してもらったり、PDF で再送してもらえばよい。)

[編集] pTeX

ptetex3 ベースの pTeX 環境。

EUC 版:
$ sudo port install pTeX +euc +motif

UTF-8 版:
$ sudo port install pTeX +utf8 +motif

デフォルトで otf.sty, babel が導入され、dvipdfmx で作成した PDF ファイルにはヒラギノフォントが埋め込まれるようになる。

PDF にヒラギノフォントを埋め込みたくないという場合には +no_hiragino を指定すればよい。(あるいは pTeX の導入後、updmap-sys コマンドで設定変更ができる。詳しくは ptetex Wiki: フォントの集中管理 を参照のこと。) xdvi を使わないのであれば +motif の代わりに +nox11 を指定してもよい。

TeX ソースの文字コードに関しては、LaTeXiT などを使用する場合には +euc の代わりに +utf8 を指定しておいたほうが都合がよいらしい。

TeX のマクロパッケージに関して

tex-tipa, tex-cm-super, tex-fourier-gutenberg などがマクロのパッケージとして用意されている。 縦組に関しては藤田眞作さんのマクロ集が ptex-sfmacros として導入できる。

そのほか独自にスタイルファイルを追加するには、/opt/local/share/texmf-local ディレクトリ以下にインストールののち mktexlsr を実行すること。

[編集] TeXShop

DVI previewer として xdvi(k) などを使うこともできるが、Mac には TeXShop という便利な Cocoa アプリがある。 公式サイトから dmg ファイルを取得し、OS X の標準的なアプリケーションと同様にインストールをおこなう。(port:TeXShop の利用は推奨されない。)

TeXShop の起動後は、環境設定の画面にて以下のように設定すること。

pTeX のインストール時に +euc を指定した場合

  • 「設定プロファイル」を「pTeX(EUC)」に変更。
  • 「内部設定」タグをクリックし、
    • TeX のパス設定を「/opt/local/bin」、
    • Distiller のパス設定を「/opt/local/bin」に設定。

TeXShop をいったん終了させたのち適当な TeX ファイルを TeXShop で開くと、バックグラウンドで自動的に TeX の組版がおこなわれ、出力された結果の PDF ファイルがウインドウ上に表示されるようになる。

pTeX のインストール時に +utf8 を指定した場合

  • 「設定プロファイル」を「TeXShop 標準」に変更。
  • 「書類」タグをクリックし、
    • エンコーディングを「Unicode (UTF-8)」に変更。
  • 「タイプセット」タグをクリックし、
    • デフォルトのスクリプトにある「TeX + DVI」をチェック。
  • 「内部設定」タグをクリックし、
    • TeX のパス設定を「/opt/local/bin」、
    • Distiller のパス設定を「/opt/local/bin」に設定。
    • TeX + dvips + distiller の TeX プログラムを「~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-utf8」に設定。
    • TeX + dvips + distiller の LaTeX プログラムを「~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-utf8」に設定。

その後、ターミナル上から以下のコマンドを入力し、欠けているスクリプトを補う。

$ cp ~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-euc ~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-utf8
$ cp ~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-euc ~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-utf8

以上で設定は完了だが、設定を読み込ませるため、TeXShop を一度起動し直す必要がある。

TeXShop 2 のメモリリーク問題に関して

タイプセットを何度も繰り返していると徐々に処理が重くなっていく問題は TeXShop 2.15 にて修正された。

[編集] 画像処理

[編集] gimp

ペイント系のグラフィックソフトとして gimp2 を導入する。

$ sudo port install gtk2 +x11
$ sudo port install gimp2
$ sudo port install gimp-app
$ sudo port install gimp

依存関係により boost, ffmpeg も入る。

注意: cairo-quartz-font バックエンドを使った cairo, pango で日本語が表示できなくなる問題がある。 r47716 にて修正された。

Aug 9, 2007 現在、port:gimp はメタポートになっており、gimp2 のほかに ufraw, xsane, gimp-app など、Gimp に関連するパッケージが一括導入される。コマンドラインから呼び出すコンパクトな Gimp が欲しいという場合には、gimp ではなく gimp2 として導入すること。

簡単な画像処理なら、Cocoa アプリケーションの ToyViewer を用いたほうが手軽かもしれない。また、画像ファイルのフォーマットの変換ならば、ImageMagick の convert コマンドでも処理できる。

[編集] ImageMagick

ImageMagick は高機能な画像処理ソフト。 TeX 文書に図版として貼り付ける EPS や PDF のファイルを用意するのにも重宝する。

$ sudo port install ImageMagick +lcms +jpeg2

[編集] ネットワーク

[編集] wget

OS X には元から curl が含まれるが、互換性の観点から、GNU 純正のダウンロードツール wget を導入する。

$ sudo port install wget

インストールされる wget は、標準で SSL に対応している。

[編集] ターミナル

[編集] rxvt-unicode

X11 上で動作するターミナルソフトが必要なら、rxvt-unicode (urxvt) を導入できる。

$ sudo port install rxvt-unicode

.Xdefaults

利用の前には ~/.Xdefaults を適宜編集し、フォントの設定をおこなっておくとよい。以下に簡単な設定例を挙げる。

[~/.Xdefaults]
...
URxvt.background: Black
URxvt.foreground: White

URxvt.scrollstyle: next
URxvt.scrollBar_right: true

URxvt.geometry: 80x24
URxvt.termName: rxvt

URxvt.font:\
    xft:Bitstream Vera Sans Mono:size=12, \
    xft:Hiragino Maru Gothic Pro, \
    xft:LiHei Pro, \
    xft:STHeiti, \
    xft:Apple Gothic
URxvt.boldFont:\
    xft:Bitstream Vera Sans Mono:bold, \
    xft:Hiragino Maru Gothic Pro:bold, \
    xft:LiHei Pro:bold, \
    xft:STHeiti:bold, \
    xft:Apple Gothic:bold
URxvt.italicFont:\
    xft:Bitstream Vera Sans Mono:italic, \
    xft:Hiragino Maru Gothic Pro:italic, \
    xft:LiHei Pro:italic, \
    xft:STHeiti:italic, \
    xft:Apple Gothic:italic
URxvt.boldItalicFont:\
    xft:Bitstream Vera Sans Mono:bold:italic, \
    xft:Hiragino Maru Gothic Pro:bold:italic, \
    xft:LiHei Pro:bold:italic, \
    xft:STHeiti:bold:italic, \
    xft:Apple Gothic:bold:italic

ちなみに、URxvt.termName: rxvt の設定を行わない場合には、TERM=rxvt-unicode となる点に注意が必要である。この termcap/terminfo エントリは多くの環境で用意されていないため、リモートのサーバにログインする場合には、ログイン対象となるサーバ上の termcap/terminfo にも rxvt-unicode のエントリを追加しておかなければならない。追加すべきエントリのサンプルは /opt/local/share/doc/rxvt-unicode/etc ディレクトリ以下にある。